東京駅周辺のカフェまとめレポート
カフェめぐりが大好きな私。冷たい青空が広がる2月の午後…、東京大手町周辺の5店舗のカフェを回ってとって幸せな気分になった記録をしたためたいと思います。
まずは、新丸ビル内にある2店舗のカフェをめぐります。
代々木上原で千代田線に乗り換えてあっという間に二重橋。地下道からそのまま新丸ビルに入りエスカレーターで5階へ。
少し薄暗いフロアは商業施設とオフィスビルを兼ね備えた近代的なビルの中でも格式高さや高貴さを感じさせ、若者たちが集う繁華街とは違った、できる大人の雰囲気がそこかしこに漂っています。
Ig Café(イグカフェ)
5階にあるIg Caféは、壁のドアがOPENになっている開放的な雰囲気。
入口にあるガラスのケースの中にスィーツや焼き菓子が並んでいます。テイクアウトもできるようです。
先に席を取ってから、入り口で注文し、お会計を済ませます。その後店員さんが席まで運んでくるといったシステム。
スィーツは、ショーケースを吟味して、キャラメルムースをチョイス。紅茶派の私はアールグレイを注文。お茶とスィーツのセットで1,000円は立地を考えたらとってもリーズナブル。
店員さんは新人さんなのか、感じは悪くないのだけれど、声が小さくて何を言っているかわからなくて、もう少しハキハキしてくれると気持ちが良いですね。
来店時間は午後1時過ぎ。丁度ランチ後のティータイムで店内は混み合っていました。コートを脱いで座ったと同時にお茶とスィーツが運ばれてきました。早い…。
小さな焼き菓子が2つちょこんとスィーツと一緒にのっていました。こういったサービスはかなり嬉しいものです。
紅茶はごくごく普通。家で飲むのと変わらない香。スィーツは、上に載っているモカクリームがふわふわで美味。
ティラミスのキャラメル版といった感じ。美味しくいただきました。
私の席は、注文カウンターの真ん前。カウンターの棚にはシャンパンの瓶が並べられていました。グラスシャンパンも注文できるようです。午後の昼下がりにグラスシャンパンを片手に革の手帳に目を通す…。な~んてかっこよいですよね。
そんなキャリアウーマン的な女性が沢山いる雰囲気を想像していたけれど、私の席の両隣りはママ友らしく右側は子供のお受験のお話し。左側は、旦那の愚痴…。けっこう声が大きいのでダブルで丸聞こえです。
1人の場合、落ち着いてゆっくりするようなカフェではなく、食後の喉を潤す程度か、ちょっと物を書いたり得意先に出向く前にささっと書類に目を通したり、2人ならじっくり女子トークをするような場所としては最適ですね。
このようなオープンなカフェはビルの5階にあるよりも、路面店にあった方がもっと雰囲気が出て私は好き。お店の外のビルの窓側のソファ席もこちらのお店のようで、次回来ることがあって空いているようなら、こちらの席でゆっくりしたいなぁって思いました。
<カフェ情報>
ig cafe (イグカフェ)
東京都千代田区丸の内1-5-1 新丸の内ビルディング 5F
JR東京駅 丸の内北口より徒歩1分
食べログ:https://tabelog.com/tokyo/A1302/A130201/13038483/
そのままエスカレーターを下って地下1階へ。
地下1階のフロアは、飲食店やスーパー、コンビニエンスストアまであって、5階とはまた違った雰囲気で賑わっていました。
叶匠壽庵(新丸の内店)
そんなフロアにある和菓子屋さん『叶匠壽庵』
こちらは、滋賀県に本店がある和菓子屋さんの甘味処。
間口いっぱいに和菓子を売るスペースがあり、ショーウィンドウの中は、季節の生菓子や、銘菓、贈答用の詰め合わせ等が小綺麗に並び、何人かのお客様が注文されていました。
そんなお店の脇に細長く14,5席ほどの喫茶スペースがあります。
過度な装飾品があるわけではありませんが、シンプルでとても清潔感があり、管理が行き届いているカフェです。
お店の店員さんもとても感じがよく、もくもくとお仕事をされている姿勢にとても好感が持てました。
抹茶にしようか迷ったけれど、黒ごまパフェセットを注文。
運ばれてきたパフェは結構ボリュームがあります。
黒ごまアイスはゴマの存在感が濃厚で甘さの中にゴマの香ばしさが口の中に広がります。さすが老舗の和菓子屋さんのスィーツです。
もちもちの白玉や黒ゴマの寒天、大納言の小豆も入った盛りだくさんのパフェでした。
こちらのお店は農工一体のお菓子作りを目指していて、お菓子作りの素材となる材料を育てる農園をお持ちだとか…。
そういったこだわりがパフェに入っていたふっくらと炊き上がった大納言にあらわれているのですね。
次回も迷わず、また黒ごまパフェを注文します。
私が入店したのは、午後2時頃。若い女性が一人もくもくと本を読んでいました。注文したパフェらしいものはもうとっくに頂いたあとのようでしたが、わき目も降らず、ずっと本を読み続けていました。時折聞こえるかすかな音はページをめくるすれた紙の音。
正面からは少し隠れているように見えるので、自分の世界に入り込めるそんなスペースがここにはあるようです。
私もパフェとほうじ茶を存分に楽しみながら午後のひと時をまったりと寛ぐことができました。
<カフェ情報>
茶房 叶 匠壽庵 新丸の内店
〒100-6590
東京都千代田区丸の内1-5-1 新丸の内ビルディングB1
JR東京駅 丸の内北口より徒歩1分
URL:https://www.kanou.com/shop/sabou_marunouchi
丸の内っといったら、絶対に行きたいカフェがあります。
私の5本の指に入る大好きなカフェ。
CAFÉ 1894
三菱一号館の『CAFÉ 1894』です。
こちらのカフェに行くのに私の中では、ちょっとしたドレスコードがあるのです。身に着けるアクセサリーは普段使いの物ではなく、1ランク上のジュエリーにすること。
そんなジュエリーに見合ったお洋服を選び、靴は絶対ハイヒール。等々…。ただのこだわりなのですが、少し気取った自分を演出して行きたいCAFÉなのです。
1894年の建造物を忠実に復元した赤煉瓦の外観。
アプローチの階段を少し上って観音扉を慣れた手つきで開けると、そこには、明治時代にタイムスリップしたかのような二層吹き抜けの開放感あふれる空間が広がります。
かつて、銀行営業室として使用されていたので、調度品は、壁、窓枠、柱に至る全てに重厚感がある、素敵すぎるカフェなのです。
教育の行き届いた店員さんが丁寧にお席に案内してくれます。
私が注文したのは、オーガニックティと、メープルシロップのクレープ塩バター自家製プリンのせ。
甘さ控えめのやさしいお味のシンプルなこちらのクレープがとても好き。
1894の焼印がお洒落です。
ナイフとフォークで明治時代の貴婦人になった妄想にひたりながら、ゆっくりと丁寧に頂きます。ピアノが奏でるジャズのBGMが広い空間に邪魔にならない程度に広くしみています。
オーガニックティがぬるかったけれど、それが一体どうしたっていうの?貴婦人なら動揺しないでそのぬるさを楽しめばいいじゃない。そうね。わたくしがもたもたしていたから、冷めてしまったのね…。
そんな風に余裕さえ感じさせてくれる贅沢な空間…。
まだもう一皿いけるって位が一番いい終わり方。グッドタイミングで笑顔がキュートな接客の方がラストオーダーのお知らせに来ました。これから夜のお時間へ。
名残惜しく退出するタイミングも丁度いい。
貴婦人ならきりっと席をたち、夕闇が包む街に颯爽と飛び出すのだ…。
ああ、今日も素敵な時間を過ごすことができて幸せ…。
また、近いうちにお洒落して出かけよう。
いつにしよう。早速手帳にマークを付けました。
<カフェ情報>
CAFÉ 1894
東京都千代田区丸の内2-6-2 三菱一号館
JR東京駅 南口 徒歩5分
三菱一号館美術館内1階、建物の角にあります。
URL:http://mimt.jp/cafe1894/
一保堂茶舗 喫茶室 嘉木(東京丸の内店)
こちらも外せないお店、帝国劇場近くの丸の内中通りに面した路面店、京都に本店を置く『一保堂茶舗 喫茶室 嘉木』です。
間口が広く、重厚な佇まいの路面店です。
抹茶、玉露、煎茶、番茶等の茶葉を扱うお茶屋さん。その脇に喫茶スペース『嘉木』があります。店内は香ばしい茶葉の香がゆらめいていて、それだけでとっても癒される空間になっています。
店員さんが感じよくお席に案内してくれて、手慣れた手つきでコートをかけてくださいました。
私のチョイスはお抹茶の中から、 明昔 Sayoka-no-mukashi (素敵な読み方です。)の
薄茶にしました。
どのお茶にも和菓子がセットでついてきます。
今日の和菓子は水仙という練り菓子でした。
お薄は、見た目の泡立ちもとても美しい仕上がり。かすかな渋みと後味がとってもさわやかに頂けました。練り物のお菓子もしっとりと甘さも丁度良いお味。なぜか振る舞いも小さくなって、上品に小さく開けたお口に運ぶ私。こんな時、日本人に生まれてよかったぁってしみじみと感じる今日この頃です。
お抹茶のセットにはお茶もついておりまして、濃い茶色のお茶です。見た感じはほうじ茶のようですが、飲んだ瞬間、自家製の燻製のような香りが喉から身体全体に広がります。
こちらは京都ならではのお番茶で「いり番茶」といいます。刈られた葉や茎。枝を時間をかけて蒸し、揉まずに乾燥させ保存し、出荷直前に熱した鉄板の上で強火で炒って仕上がるのだそうです。店員さんが丁寧に説明してくださいました。
焦げた香や炒った煙を沢山吸って燻製のようないぶされた独特な薫り高い番茶ができあがるのだそうです。そんな強いインパクトのあるお茶ですが、カフェインもタンニンの量も少ないことから、京都では赤ちゃんやご病気の方に良いお茶と言われているそうです。
最初に頂いた時はかなりの迫力で香ばしいといった感じではなく、焦げた、燻された、たばこのような印象を受けましたが、それが次第に病みつきになり、すっかり、いり番茶のファンになりました。
日本茶は良いですね。伝統と格式があり、癒し効果ももちろんですが、気持ちもなんだかしゃきっとします。次回は和装で来るのもよいですね。
入店した時間は夕方4時。周りは妙齢の熟女や、お若い女性もおりますし、サラリーマン風の方々と、お席はほぼ満席でした。
お店の脇をL字型に囲むように喫茶スペースがあり、カウンター席もありました。
お化粧室へと続く廊下も京都の長屋を思わせる雰囲気でとても風情がありました。
店員さんも気持ちがよいくらい丁寧で親切で本当に居心地がよいカフェでした。
<カフェ情報>
喫茶室「嘉木」
東京都千代田区丸の内3-1-1 丸の内仲通り 国際ビル1階
URL:http://www.ippodo-tea.co.jp/shop/marunouchi-tokyo.html
見上げれば、丸の内のビル群の隙間から青空は見えるけれど、冷え冷えとしていて、太陽は見えません。マフラーをもう一回り厳重に巻き付けて、ここからは少し歩くけれど、京橋までテクテクと進むことに決めました。
ここまで来ていて寄らない理由もありません。美味なものにありつくには、少しでも苦労をしなければ、有難味も得られないもの。不思議なパワーも生まれるのも、そこに幸せが待っているから。こうして北風が吹く中、京橋まで歩いてみることにしました。丸の内から歩くこと12,3分。
イデミ・スギノ (HIDEMI SUGINO)
都会の喧騒を避けるような少し寂し気な道に建つビルの一階。
2年前に来たときは、お店に入るのに少し並んだけれど、午後5時頃の入店はすんなりと入ることができました。
それでも私が入って店内は満室。スィーツは、テイクアウトのできない店内でしか頂けない限定のスィーツ「ティプロマット」を注文。お茶は、カモミールブレンド。
ここで注意。店内は撮影禁止のようです。
そういえば、以前にも注意された記憶が…。
仕方ないですね。お店の方針ですから。
でも結構店内画像は出てますよね…。
ディプロマットは、甘さ控えめの大人のプティング。
プティングはトロットしたものではなくしっかりしていてかなり洋酒もきいています。プティングの上には生クリームのようなムースのようなとても美味なクリームが
トローリとかかっていて、ドライフルーツがのっています。
お口の中に洋酒の苦味が広がってあとからクリームの甘さが香るそのバランスがとてもよくとれたお味でした。まさしく大人のスィーツです。
以前もそうでしたが、こちらのお店のお客様は男性も多いですね。
運ばれてきた、色とりどりの3種のスィーツをのせたお皿を満面の笑みを浮かべながら、まずじっくり眺めている、サラリーマン風の男性。
こちらのスィーツは小さめなので、わたしでも3つ位行けそうですが…。
嬉しそうに、美味しそうに口に運ぶたびにうなずきながら召し上がっていました。
私にとって、こちらのお店は食べ終わっても余韻に浸る余裕もなく、いつもそそくさと出てきてしまいます。なんとなくですが、長居ができるような雰囲気はないかな。
店員さんも決して感じ悪いわけではないのですが、私の中にそんな先入観があるのです。それでも食べたくなるのはやはり一言美味に尽きるから…。
次回はテイクアウトで誰の目も気にすることなく家で3個食べよう。
まだ広がっている甘いほのかな苦みと香りをかみしめながら、満足という幸福に包まれながら、家路へと急ぐ私でした。
<カフェ情報>
イデミ・スギノ
東京都中央区京橋3-6-17 京橋大栄ビル 1F
・東京メトロ銀座線「京橋」駅1番出口から徒歩約2分。
・東京メトロ有楽町線「銀座一丁目」駅7番出口から徒歩約3分。
・都営浅草線「宝町」駅A3出口から徒歩約2分
・JR有楽町駅から徒歩約9分
食べログ:https://tabelog.com/tokyo/A1302/A130202/13002285/
今回東京丸の内近辺のカフェを5件めぐりました。
どちらも人気店だけあって、不快感や嫌な気持にさせるようなお店は1つもございませんでした。東京丸の内といったいわば、日本の中心というべき場所に構えるお店だけあって期待は決して裏切らないカフェばかりでした。
今回うかがった東京駅周辺のカフェ5つをランキングするとしたら
1位 CAFE1894
2位 一保堂茶舗 嘉木
3位 イデミスギノ
4位 叶匠壽庵
5位 Ig Café
こうなりました。
1位と2位においてそんなに差はないです。
お味はもちろんですが、演出してくれるカフェの雰囲気を私は重視するタイプです。
大型チェーン店のカフェばかりが街中に広がっていますが、やはり古くからの日本の喫茶文化におけるサービスを私はなくしてはならないと思っています。
私たちの心を癒し、いつ行って幸せな気分にしてくれるお店を続けて行ってほしいと思います。